DX(デジタルトランスフォーメーション)投資促進税制(DX優遇税制)をご紹介!

2021.02.26

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はじめに

近頃、巷でDX、DXと聞くことが増えてきました。当法人もDXの名をつけているということもあり、
DX化を意識した法人運営をしているのですが、
そもそも、DXとは何でしょうか?

DXとは(デジタルトランスフォーメーション)の略で、
元々はスイス人の大学教授が2004年に提唱したものと言われています。

そのままの概念では抽象的にすぎるので、
日本ではそこから14年もたった2018年12月に、経済産業省がガイドラインを出して、DXを定義しています。

そのガイドラインよると、
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
と定義されています。

実際上は、企業がその変革によって、安定した収益をあげる仕組みとなること、が企業のDX化の要諦であるといえます。

では、DX税制優遇措置とはどのようなものでしょうか?

DX推進へ、日本が抱える課題感

ウィズ・ポストコロナ時代を見据え、
デジタル技術を活用した企業変革(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためには、
経営戦略・デジタル戦略の一体的な実施が不可欠。

上記を実現するために、日本の抱える課題が下記の通りです。


・あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネス・モデルを展開する新規参入者が登場し、ゲームチェンジが起きつつある。こうした中で、各企業は、競争力維持・強化のために、デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)をスピーディーに進めていくことが求められている。
・このような中で、我が国企業においては、DXを進めるべく、デジタル部門を設置する等の取組みが見られる。しかしながら、PoC(Proof of Concept: 概念実証。戦略仮説・コンセプトの検証工程)を繰り返す等、ある程度の投資は行われるものの実際のビジネス変革には繋がっていないというのが多くの企業の現状である。
・今後DXを本格的に展開していく上では、DXによりビジネスをどう変えるかといった経営戦略の方向性を定めていくという課題もあるが、これまでの既存システムが老朽化・複雑化・ブラックボックス化する中では、➀新しいデジタル技術を導入したとしても、データの利活用・連携が限定的であるため、その効果も限定的となってしまうといった問題が指摘されている。また、既存システムの維持、保守に資金や人材を割かれ、新たなデジタル技術を活用するIT投資にリソースを振り向けることができないといった問題も指摘されている。
・さらに、これを放置した場合、➁今後、ますます維持・保守コストが高騰する、いわゆる技術的負債の増大とともに、➂既存システムを維持・保守できる人材が枯渇し、セキュリティ上のリスクも高まることも懸念される。
・もちろん、既に既存ITシステムのブラックボックス状態を解消している企業や、そもそも大規模なITシステムを有していない企業、ITシステムを導入していない分野でデジタル化を進めている企業等、上記のような問題を抱えていない企業も存在するが、我が国全体を見た場合、これらの問題を抱えている企業は少なくないものと考えられる。

(引用:経済産業省 DXレポート)

上記のような課題が2025年までに解決しないと、最大で年間12兆円もの経済損失が生じる、と言われています。
これが「2025年の壁」と呼ばれているものです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)投資促進税制(DX優遇税制)とは

この状況を打破するために、国としては税制面での優遇で、DX化を推進しようという方策を打ち出しました。
これが、DX投資促進税制と呼ばれるものです。

それでは、具体的に税制面でどのような優遇措置があるのでしょうか?

税制改正の大綱には下記のようにあります。

「産業競争力強化法に新たな計画認定制度を創設。部門・拠点ごとではない全社レベルのDXに向けた計画を主務大臣が認定した上で、DXの実現に必要なクラウド技術を活用したデジタル関連投資に対し、税額控除(5%/3%)又は特別償却30%を措置する。」

DX優遇税制の適用対象

適用対象法人青色申告書を提出する法人で産業競争力強化法の改正法に定める事業適応計画(仮称)について同法の認定を受けた法人

つまり、
1.青色申告書を提出していること
2.産業競争力強化法の事業適応計画(仮称)について認定を受けていること
※ただし、大企業の税額控除不適用措置に該当する場合を除く

上記2つを満たしている法人が適用の対象になります。

適用期間

産業競争力強化法の改正法の施行の日から令和5年3月31日までの間

適用されるための要件

ここでは大きく分けて、2つの観点で要件が設定されています。
1つはデジタル要件、もう一つは企業変革要件となります。
主な要件の説明は以下の通りです。

・デジタル(D)要件

①データ連携・共有(他の法人等が有するデータ又は事業者がセンサー等を利用して新たに取得するデータと内部データとを合わせて連携すること)
②クラウド技術の活用
③情報処理推進機構が審査する「DX認定」の取得(レガシー回避・サイバーセキュリティ等の確保)

・企業変革(X)要件

①全社の意思決定に基づくものであること(取締役会等の決議文書添付等)
②一定以上の生産性向上などが見込まれること等

税制措置の内容

対象設備

•ソフトウェア
•繰延資産*1
•器具備品*2
•機械装置*2
*1 クラウドシステムへの移行に係る初期費用をいう
*2 ソフトウェア・繰延資産と連携して使用するものに限る
*3 グループ外の他法人ともデータ連携・共有する場合

税額控除

3%/5%

or

特別償却

30%

※投資額下限:売上高比0.1%以上
※投資額上限:300億円(300億円を上回る投資は300億円まで)
※税額控除上限:「カーボンニュートラル投資促進税制」と合わせて当期法人税額の20%まで

税額控除の決定に対しての解説は、下図の通りです。


グループ外の事業者とのデータ連携をする場合、5%になります。

※「グループ」とは、会社法上の親子会社関係によって構成されるグループのこと

この他、DXに関する研究開発税制についても見直しがされるとされています。
参考:

それでは、具体的にどのような事例がこの税制の設立にあたり参考にされたのでしょうか。
この参考事例をもとに、今後どのようなことをすれば良いのか、というモデルケースをみてみましょう。

・国内外で、DXにより従来型のビジネスモデルを転換し、生産性向上や新需要を開拓を実現する事例が出現。
・ポルシェ社(独・製造)は、製造現場でのデータ収集・仮想空間でのシミュレーションを通じて柔軟に生産ラインを調整できるシーメンス社(独・製造)のソフトウェアを利用し、サプライチェーンの変革を行うなど、製造現場のDXを実現。
・日系大手小売は、IT企業と提携し、ロボット・AIを活用した大型自動物流倉庫パッケージを導入。①品揃えの大幅増、②配送ルートの最適化による時間・コストの大幅短縮、③24時間発送対応等、従来の自社店舗・自社ECでは実現し得なかった顧客利便性を実現する「次世代ネットスーパー事業」を本格化。

(引用:経済産業省 令和3年度(2021年度)経済産業関係税制改正について)

実際にスタートするためには、
産業競争力強化法の改正法で、事業適応計画が認定を受けていることが必要です。
まずは事業適応計画を作成する必要があります。

実際の事業適応計画作成については、
専門家と相談して作成することになります。

主に、
・導入面でのITシステムの専門家
・税制面での税の専門家

などですね。

税に関することであれば、税理士法人は専門家です。
手前味噌で恐縮ですが、ぜひ一度、当法人にお気軽にご相談ください。

DX税制のみならず、御社の売上をあげるためのお手伝いをさせていただいております。

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